お話を伺ったのは、シェルハブ・メソッドという手法を通して子どもの身体の発達をサポートしている宮城県塩竈市在住のシェルハブ・メソッドしおがまを主宰する西海石みかささん。子どもの発達の専門家で、子ども達を自然の中に連れ出す活動にも取り組んでいます。
対談相手 西海石みかさ(さいかいし みかさ)さん
シェルハブ・メソッド国際認定指導者
シェルハブ・メソッドしおがま主宰
障害児個別指導者
障害児教育でJICAシニアボランティア3カ国派遣
ダンスワークショップファシリテーター
教育学修士
元教員(小学校、聴覚支援学校、特別支援学校等経験)
対談その1 シェルハブ・メソッドって何?
対談1回目は、シェルハブ・メソッドって、どんな手法なのか?と言うことを伺いました。
シェルハブ・メソッドは、イスラエルのシェルハブ博士によって開発された子どもの発達を支援する方法です。既に子ども自身は、身体の使い方を実験したり学んだりしているので、適切な刺激を与えたりするのをご家族も一緒にやりましょうという内容です。身体をこうするとどう動くのか、お母さんにも感じてもらうことで、お子さんが、どう動かそうとしているのかという実験がお母さんにも見えるようになります。みかささんは、子どもの身体の動きを通訳し、その子どもの課題を見つけて、お母さんと一緒になって探究する伴走をしています。
対談その2 発達支援を室内から野外へ、自然の中でのどんな変化があるの?
対談第2回目は、なぜ子どもを自然の中に連れ出すのか、その理由を子ども達の具体的な様子から掘り下げました。
室内でレッスンしていた障害のある子と散歩しようとした時に、平らでない玄関で足が一歩も出せなくなった場面に遭遇したのが最初のきっかけです。シェルハブ・メソッドでは、バランスが重要視されています。一番学べるのは、舗装されていない地面の上を歩くことなので、子ども達を定期的に自然の中に連れて行っています。ある山を下山する時に、普段レッスンしているダウン症の子は迷いなく岩場を四つん這いになってを下りて、それも驚いたのですが、レッスンを受けていない健常の女の子は降りられず泣いてしまったのです。その子はハイハイをしないで、歩き始めたとのこと。このように、自然の中に連れて行くと、大人が気付いていなかったことを教えてくれます。
対談その3 専門家から見た三陸駒舎が子どもの発達に良い理由
対談の第3回目(最終回)は、専門家から見た、三陸駒舎のこういうところが、子どもの発達に良いというところを話していただきました。
- 環境が良い。裏に山があって川があって、馬が居て、動物が居て。
- 手先の発達に動物がとても良い。動物が相手だと失敗する。
- 室内にも天井から色々な遊具がつり下がっていて、やりたいことが出来る。
- 川は水の中が見えないのが良い。視覚が使えないので、足から水の中の情報を読み取る。などなど
後半では、このコロナ渦において、子どもの様々な体験の機会の大切さについても話題が上がりました。 子どもに本当に必要なモノは、何なのか改めて考える必要があります。
途中で紹介のあった書籍はコチラです。
この書籍の中では、シェルハブ・メソッドの元になったフェルデンクライスが登場します。
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